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期の途中で子会社株式を取得した場合(みなし取得日)

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子会社株式の取得等が期の途中で行われた場合、投資勘定と相殺すべき子会社の資本勘定はどのように計算すればよいのでしょうか。

取得等が決算日に行われた場合には、その決算日における子会社の貸借対照表を見れば、当該日における子会社の資本勘定の金額がわかります。

しかしながら、株式の取得等が決算日以外の日に行われた場合には、その日の貸借対照表は存在しないので、当該日における子会社の資本勘定の金額はわかりません。

支配獲得や子会社株式の追加取得、一部売却が子会社の決算日以外の日付で行われた場合いは、前後いずれかの決算日(中間決算日、四半期決算日を含む)に取引が行われたものとみなして処理することができます(連基注5、資本連結指針7項)。この場合に、取引が行われたとみなした前後いずれかの決算日のことをみなし取得日といいます。

みなし取得日の考え方
みなし取得日の考え方
子会社の決算日以外の日付で株式取得が行われた場合の仕訳
(前提条件)
  • 親会社はX0年3月31日に、S社株式の80%(80株)を1,600で取得し、連結子会社とした。
  • 支配獲得時のS社資産・負債の簿価と時価は同額であった。
  • 親会社はX0年7月15日に、S社株式の10%(10株)を240で追加取得した。
  • S社の資本勘定の推移は以下のとおりであった。
 資本金利益剰余金純資産合計
X0年3月31日 1,000 1,000 2,000
X0年6月30日 1,000 1,200 2,200
X0年9月30日 1,000 1,400 2,400
X1年3月31日 1,000 1,800 2,800
  • 利益剰余金の増加はすべて当期純利益であった。

上の前提の下で、それぞれの期末日に取得したとみなした場合の会計処理を順に見てみましょう。

1.第1四半期末(X0年6月30日)に追加取得したとみなした場合

第1四半期末(X0年6月30日)に株式の10%を追加取得したとみなした場合の当期(X1年3月31日)の連結仕訳(資本連結に関する仕訳のみ)は以下のようになります。

(連結消去・修正仕訳)
支配獲得時の仕訳
(借方) 資本金 1,000 (貸方) 投資勘定 1,600
  利益剰余金 1,000   非支配株主持分 *400
  • ( 1,000 + 1,000 ) × 20% = 400
追加取得時の仕訳
(借方) 非支配株主持分 *1220 (貸方) 投資勘定 240
  資本剰余金 *220      
  • ( 1,000 + 1,200 ) × 10% = 220
  • 貸借差額
当期純利益の按分
(借方) 非支配株主損益 100 (貸方) 非支配株主持分 100
  • ( 1,200 – 1,000 )(第1四半期の当期純利益) × 20% + ( 1,800 – 1,200 )第2四半期以降の当期純利益 × 10% = 100

第1四半期末に追加取得したみなした場合には、期首から第1四半期末までの親会社持分は80%、それ以降の親会社持分は90%となりますので、第1四半期の当期純利益のうち20%、それ以降の当期純利益のうち10%を非支配株主持分に按分します。

第1四半期末に追加取得したとみなした場合
第1四半期末に追加取得したとみなした場合のイメージ

2.第2四半期末(X0年9月30日)に追加取得したとみなした場合

第2四半期末(X0年9月30日)に株式の10%を追加取得したとみなした場合の当期(X1年3月31日)の連結仕訳(資本連結に関する仕訳のみ)は以下のようになります。

(連結消去・修正仕訳)
支配獲得時の仕訳
(借方) 資本金 1,000 (貸方) 投資勘定 1,600
  利益剰余金 1,000   非支配株主持分 *400
  • ( 1,000 + 1,000 ) × 20% = 400
追加取得時の仕訳
(借方) 非支配株主持分 *1240 (貸方) 投資勘定 240
  • ( 1,000 + 1,400 ) × 10% = 240
当期純利益の按分
(借方) 非支配株主損益 120 (貸方) 非支配株主持分 120
  • ( 1,400 – 1,000 )(第2四半期の当期純利益) × 20% + ( 1,800 – 1,400 )第3四半期以降の当期純利益 × 10% = 120

第2四半期末に追加取得したみなした場合には、期首から第2四半期末までの親会社持分は80%、それ以降の親会社持分は90%となりますので、第2四半期の当期純利益のうち20%、それ以降の当期純利益のうち10%を非支配株主持分に按分します。

第2四半期末に追加取得したとみなした場合
第2四半期末に追加取得したとみなした場合のイメージ

なお、第1四半期末とみなした場合、第2四半期末とみなした場合のいずれにおいても、X1年3月31日における非支配株主持分の残高は280となります。非支配株主持分は常に子会社純資産のうちの親会社持分以外の部分となるため、どちらの場合であっても、X1年3月31日における子会社純資産2,800の10%が非支配株主持分になるためです。

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