連結決算業務の流れ
実務で連結決算を実施する場合、まずは連結子会社から連結財務諸表作成に必要な情報を収集しなければなりません。
例えば、連結消去・修正仕訳で内部取引高を消去するためには、あらかじめ各連結子会社から連結内部との取引高や債権債務残高を報告してもらう必要があります。また、連結貸借対照表や連結損益計算書の元データだけでなく、連結キャッシュ・フロー計算書を作成するための元データとなる各勘定科目の増減明細を収集したり、連結ベースでの注記情報を作成するための元データを収集したりと、様々な情報を各連結子会社から事前に集めておく必要があるのです。
この連結上で必要となる情報を収集するためのファイルのことを連結パッケージ(通常はエクセルファイルで作成)と呼び、親会社は各連結子会社にこの連結パッケージを事前に配布し、あらかじめ決めた期日に回収してから連結作業を開始します。
連結決算業務の流れ
連結決算を始めたばかりの会社では、「連結パッケージ」が存在せず、その都度、必要な情報を各連結子会社に問い合わせているケースがあります。これでは連結決算に余計な時間がかかってしまったり、必要な情報を収集し忘れたりということが起こりえます。連結財務諸表を効率的かつ正確に作成するためには、連結パッケージの整備が非常に重要です。
また、連結パッケージは連結子会社にとって内容がわかりやすく入力しやすいものである必要があります。親会社の担当者は、連結作業において必要な情報を予め整理し、それを連結パッケージに含め、さらに必要に応じて事前に子会社説明会などを開いて、子会社からスムーズにデータ収集ができるような事前準備を行っておく必要があります。