連結範囲の変更を伴わない子会社株式の追加取得・一部売却の考え方
監修者：公認会計士 飯塚 幸子
連結範囲の変更を伴わないとは、従来から連結子会社であった子会社の株式を追加取得または一部売却したことで持分比率の増減はあったもの、支配継続は変わらず連結子会社であることを言います。
この場合、親会社側では「投資その他の資産」である子会社株式の追加取得・一部売却であるため、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の区分に当該キャッシュ・フローを表示します。一方、連結ベースで考えると、子会社株式の追加取得・一部売却という取引は支配株主（親会社）と非支配株主との取引であるため「財務活動」と捉え、財務活動によるキャッシュ・フローの区分に「連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出」、「連結範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入」として表示します。
なお、別途説明しますが、子会社株式の取得や売却によって、連結範囲の変更を伴う場合には「投資活動によるキャッシュ・フロー」の区分に当該キャッシュ・フローを表示します。
連結キャッシュ・フロー計算書上での子会社株式の取得や売却に伴うキャッシュ・フローは、連結範囲の変更を伴うか伴わないかで表示区分が異なりますので注意が必要です。
パターン別整理（新規連結、除外含む）
