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連結範囲からの除外に関する取扱い

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支配を喪失して連結範囲から除外する場合、過去の子会社株式の追加取得および一部売却等によって生じた資本剰余金は、引き続き連結財務諸表上の資本剰余金として計上します(資本連結指針49-2項)。

連結除外に関する仕訳
(前提条件)
  • 親会社はX0年3月31日に、80%(80株)を出資し子会社S社を設立した(親会社のS社株式1,600)。
  • 支配獲得時の子会社純資産は資本金2,000であった。
  • 親会社はX1年3月31日に、S社株式の10%(10株)を240で追加取得した。
  • 追加取得時のS社純資産は、資本金2,000、利益剰余金200(当期純利益200)であった。
  • 親会社はX2年3月31日に、S社株式のすべてを2,200で売却した(子会社株式売却益360)
  • 売却時のS社純資産は資本金2,000、利益剰余金400(当期純利益200)であった。
  • 親会社の個別財務諸表に資本剰余金が計上されており、連結財務諸表上で資本剰余金の額が負の値になっていないものとする。
(連結消去・修正仕訳)X1年3月期
開始仕訳(投資と資本の消去)
(借方) 資本金 2,000 (貸方) 投資勘定 1,600
非支配株主持分 400
当期純利益の按分
(借方) 非支配株主損益 40 (貸方) 非支配株主持分 40
  • 200 × 20% (追加取得前の持分比率) = 40
追加取得に関する仕訳
(借方) 非支配株主持分 *1220 (貸方) 投資勘定 240
資本剰余金 *220
  • ( 2,000 + 200 ) × 10% = 220
  • 貸借差額
(連結消去・修正仕訳)X2年3月期
開始仕訳(X1年3月期の仕訳の累積仕訳)
(借方) 資本金 2,000 (貸方) 投資勘定 *11,840
利益剰余金 *340 非支配株主持分 *2220
資本剰余金 *420
  • 1,600 + 240 = 1,840
  • ( 2,000 + 200 ) × 10% = 220
  • 200 × 20% = 40 (前期非支配株主損益)
  • 前期追加取得により生じた資本剰余金
当期純利益の按分
(借方) 非支配株主損益 20 (貸方) 非支配株主持分 20
  • 200 × 10% (追加取得後の持分比率) = 20
全部売却に関する仕訳
(借方) 投資勘定 *11,840 (貸方) 資本金 *12,000
非支配株主持分 *3240 利益剰余金 *1400
子会社株式売却益 *4320
  • 売却時の子会社資本勘定を全額取り崩す。
  • 親会社の投資勘定を全額取り崩す。
  • ( 2,000 + 400 ) × 10% = 240
  • 貸借差額 個別財務諸表上の売却損益360の修正
(連結消去・修正仕訳)X3年3月期
開始仕訳(X2年3月期の仕訳の累積仕訳)
(借方) 資本剰余金 20 (貸方) 利益剰余金 20

連結の範囲および持分法の範囲から除外されても、過去の追加取得や一部売却等の取引で計上された資本剰余金は取り崩さず、連結財務諸表上はそのまま計上されることになります。

これは、支配継続中の追加取得や一部売却等の取引によって生じた資本剰余金は、子会社に帰属するものではなく、親会社(投資会社)に帰属するものだからです(資本連結指針68-2項)。

なお、資本剰余金の額が負の値になり、利益剰余金から減額する処理を行っていた場合にも、当該処理は引き継がれます(資本連結指針49-2項)。

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