企業の最高経営意思決定機関が、経営上の意思決定や業績評価をするために使用する情報を基礎として、セグメント情報を開示する方法をマネジメント・アプローチと呼びます。なお、ここでいう最高経営意思決定機関とは、企業の事業セグメントに資源を配分し、その業績を評価する機能を有する主体のことを差しています(セグメント基準8項)。

マネジメント・アプローチに関するメリット・デメリットは以下のとおりです。

マネジメント・アプローチのメリット・デメリット
メリット
  • 経営者の視点で企業を見ることができ、企業の将来キャッシュ・フローの評価に反映することが可能となる。
  • 経営者が利用するためにすでに作成している情報を使用するため、新たに情報を集計する必要がなく、追加的費用が比較的少なくて済む。
  • 実際の企業の組織構造に基づく区分を行うため、恣意性が入りにくくなる。
デメリット
  • 企業の組織構造に基づく情報であるため、企業間の比較が困難となる。
  • 内部的に利用されている財務情報を基礎とした情報の開示を要求することは、企業の事業活動の障害となる可能性がある。
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